「PRプランナーのはみだし先生 じんちゃん」こと大久保じんさんが、18年間の営業マン経験を経て、大怪我と1億4000万円の借金返済をきっかけにPR業界へ転身した経緯を語ります。
情報発信の専門知識や、人が製品・サービスではなく「満足」と「期待」に対して対価を払うという独自の価値観を解説。
また、勉強不足だと感じるフリーランスや個人事業主への支援に注力しており、「やってみせ、やらせて見せて…」の信条や、「自分が考えていることは間違えている」という軸足を持つことの重要性 など、事業を成功させるための具体的な考え方を提供しています。
現在は特に、廃業率の高い女性経営者をサポートするためのコミュニティ立ち上げに熱意を燃やしています。
PRプランナーじんちゃんに聞く、人生と事業の深層
- 個人のサポートを始めたきっかけと現在の活動
- PR業界への転身とキャリアの転機
- PR業界へ進んだ理由:多額の借財とサービス業の選択
- 1億4000万円の借財の理由
- 借金返済に対する考え方と自己破産しなかった経緯
- PRの専門性:用語(PRとアピールなど)を説明できる人はいない
- 元営業マンとしてのPRへの価値観の変化
- 人がお金を払う理由:「満足」と「期待」の力
- 「売れる仕組み」への疑問:テクニックだけでは成功しない
- 信条とする山本五十六の「やってみせ」の精神
- 教育方針:「人を育てる」ことへの慎重な姿勢
- フリーランスの成長に必要な「舞台裏」
- 事業成功の軸足:「自分が考えていることは間違えている」
- 「直感」の正体:経験に基づく統計的思考
- もし今、PRという仕事がなくなったらどう思うか?
- 女性経営者支援への熱意と社会的背景
- 「失われた30年」の当事者として次世代に伝えるべきこと
個人のサポートを始めたきっかけと現在の活動
そう、だから結局コロナ禍で初めてねオンラインっていう世界がちゃんとこう定着をして、そこへ入ってみたら、こんなにたくさんの個人事業主フリーランスさんがいるっていうことを初めて知るわけですよ。知ったはいいが、言い方失礼ですけどあまりに勉強不足だし、あまりにそのみんな、情報を伝えるということについては、嫌な言い方をすると下手くそ。これじゃあなかなか仕事にならないよねっていうこともあって、僕は 58 歳ってさっき言いましたけど、企業の支援っていうのも何歳までできるのかというと、まあまあ疲れても来るので、後半の人生はできれば個人事業主とかフリーランスさんの事業支援を中心に行っていきたい、ということで今両輪でやっているっていう感じになってますかね。
PR業界への転身とキャリアの転機
40歳ちょっと前ぐらいですね。これはね、ちょっと自分が大きな怪我をしたことがきっかけで、それをきっかけにしてPR業界に入りました。その怪我がきっかけになって、一時期ねちょっと仕事ができない時期があったんですけど、そこから復帰する時にいろんなご縁をいただいてPR業界に行くことになったということですね。
PR業界へ進んだ理由:多額の借財とサービス業の選択
たまたまねそのPR業界の、お世話になった人のそばにいたので、PR業界がどんなことかっていうのは少しは分かってました。当然復活した時に何か仕入れて売るだとか、そんなことはもう当然できないわけで。その時、僕が怪我した時に借財を背負うんですが、1億4000万円の借材を背負うんです。これを返済しなければならないよねっていう時に、ちょっと物販っていう世界は考えられなかったので、やっぱりサービスっていう世界観でいこうと。で、身近にあったものがPRっていうものだったっていうことですかね。
1億4000万円の借財の理由
ちっちゃい営業会社をやっていたんですが、出資していただいた金額が約7000万円 あったのと、いわゆる金融機関からの借り入れが7000万円 ぐらいあったんで、合計で1億4000万っていうことですね。
借金返済に対する考え方と自己破産しなかった経緯
倒産させてしまえば消えるお金だったんですけど、僕が使ったお金なんでね。できることなら返した方がいいじゃないですか。ま細々と返し始めて。強制的自己破産になってた可能性はあったんですけど、幸いにもというか不幸にも誰も訴えなかったんです、僕のこと。ずっと返す羽目になってんですよ(笑)
誰かが訴えてくれれば、その時点で裁判で負ければもう強制的に自己破産だったんですよ。誰も訴えずに「待つよ」って。あ、待つんだって思いつつやっているっていう感じですかね。
「なんで待ってんのかな」って思いつつね、ありがたいような、なんだよっていう気持ちもありながらも、そんなことでしょうか。
遊んで使ったお金でもないので、罪悪は感じてなかったですよ。よく会社の倒産なんて別に珍しいことではないので、お金を貸す方としてはお金を貸すというビジネスで貸しているわけだし、出資する側も万が一のことがあることを当然理解した上で出資をしているので、一般的ななんか借金とかっていう感覚ではなくて、あくまでも事業で使ったお金ということだったので、あっけらかんとはしませんでしたけどね。毎日電話はいっぱいなってましたよ。
PRの専門性:用語(PRとアピールなど)を説明できる人はいない
皆さんPRって言うと「PRね」って思うかもしれませんけど、一般の人が言ってるPRっていうことじゃなくて職業にするので、「じゃあPRって何?」っていうとこからやるんですよ。
PR とアピールとプロモーションの違いを日本語で説明できますか?って僕よく聞くんですよ。できた人、今まで1人もいません。数千人に聞いていますが、マーケティング、ブランディング、PR、アピール、プロモーションを全て日本語で説明してくださいって言ってできた人は 1人もできません。これできちゃったら PR っていう仕事はいらないわけですよ。それがみんなできないから、情報発信、情報戦略の専門家というものが必要なんだろうなと。
元営業マンとしてのPRへの価値観の変化
僕元が営業マンでしょ。営業マンの頃も最前線で物を売ってる営業マンが 1番偉いと僕は思ってたんですよ。それがPRっていうものの勉強を始めてみると、いかに愚か者だったかっていうことに気がつくわけです。今特に興味があるのは、人はなぜ「お金を払うのか?」なんです。
人がお金を払う理由:「満足」と「期待」の力
企業は製品やサービスに対して対価をいただくことで成立してるんだけども、人は製品やサービスが欲しいのかっていう疑問が 1番大きいんですよ。どう考えても製品やサービスが欲しいわけではないっていうのが答えですね。例えば洋服を買いました、タンスにしまう人いないですよね。洗剤買いました、しまっとかないで何か綺麗にしますよね。車買ったら乗るしね。なので製品やサービスが欲しい人はいないんです。
現時点でのたどり着いている答えで言うと、「人は満足に対して対価を払う」そして、お金というのは絶対的価値じゃなくて相対的な価値。ディズニーランドが大好きな人にとって、泊まりがけで 1人 5 万円払いましたっていうのは高いとは思わないんですよ。だけども普段買ってる調味料が 100円値上がりしたら高いって思うんですよ。
つまり人は満足に対してお金を払う。満足するための絶対条件は、その物事に期待をしていることなんです。期待していなかったら、人はお金払い たくないんです。
「売れる仕組み」への疑問:テクニックだけでは成功しない
今でもオンラインで売れる仕組みとかね、トークスクリプトがどうだとかっていうの、みんな勘違いしてるのは、「相手が千差万別なのにそんなもんあるわけないでしょ」ってことなんです。相手が様々な性格人格をしてる人たちに同じ方法で物が売れるなら全員大金持ちになってんですよ。ネット上でも売れる仕組み作りって言ってる人大勢いますけど、もし売れる仕組みがあるんだったら貧困っていう言葉は日本からなくなってんですよ。
それはね、一つの可能性としては示してるかもしれないけど、それをやったら売れるということではない。それはもう現場で営業やってた人間からすれば当然で。相手との関係性、友達関係と一緒ですよね。
信条とする山本五十六の「やってみせ」の精神
信条として何でも自分でやってみないと気が済まない。年と共にそれはより強くなっていて、例えば仕事をしてても、僕は 58 なんだけど、動画の編集も自分でやるし、プログラムも書いたこともあるしね。できない、やったこともないことを「できないと言うのが嫌」なんです。で、やったこともないことを人にやらせることも嫌だ。
やってみれば思ったより楽だな、思ったより大変だなっていうことが、感覚的に分かれば、それに対して人に指示するにしても、どれぐらい大変だっていうのは自分がやったことがあるから初めて分かるわけで。よくあるのがやったこともない人が簡単だろうとかね言う。僕はまず自分でやってみる。それが僕にとっては 1番重要な言葉っていうことですかね。
僕は子供がいないんで、子育てについてはもう人に何か言ったことはないですよ。やったことないことは口挟めないじゃないですか。
教育方針:「人を育てる」ことへの慎重な姿勢
僕があえてね、いわゆるある程度の強制力を持った指導っていうことは、もうしたくないとは思ってますけどね。いろんなコミュニティとかをやってるんで、そこでこうしたらあしたらっていうことは言うけども、そこには強制力はないので。
その人を育てるっていう風に聞いた瞬間にちょっと辛いなって、ね。何の成功もしてないのに何が育てるのって言われたらそりそうだよねっていう話があるんで、それはしたくないって感じですよね。
フリーランスの成長に必要な「舞台裏」
人からいいとこ取りしてね、例えば 5 年かかって学ぶようなことが一言で学べるなら 5 年得するわけじゃないですか。そういう人の失敗だったら同じ失敗しなくて済むわけだから。
成長できる、これは僕の中では舞台裏って呼んでますけど、その成長できる舞台裏がなければ表舞台はないんです。
大谷翔平はすごいバッターだから素振りしないのかって言ったらしてますよ。小学校の時と同じような練習を今でもずっと繰り返してるからあれができるわけですよね。それが大谷翔平の舞台裏なので、経営者も経営も僕は同じだと思っています。常にね、自分の舞台裏で基礎的なことを繰り返して、自分の価値を少しずつ高めて、自分の期待値を上げないと表舞台で活躍できませんよ。
なので、創業 5 年を超えろという今やってるコミュニティは皆さんの舞台裏であってほしい。
事業成功の軸足:「自分が考えていることは間違えている」
絶対自分で持ってる、思ってることがあります。「自分が考えてることは間違えている」ということ。
みんな自分が正解だと思ってる人多いでしょ?自分は間違えていると思ってください。
自分が合ってるんだっていう軸に立っちゃうと、ほぼ全員間違えますよ。間違いたくないんだったら、自分が間違えている、強く自分が正しいと思いたい主張したい時こそ自分が間違えてると思った方がいい。それでそれが正解。これはもう絶対合ってます。
「直感」の正体:経験に基づく統計的思考
直感って実はなくて、人って経験できてるから直感はないんです。自分の経験に基づいた、かっこよく言うなら統計的な思考はあるわけですよ。直感ってよく言うけど、あれ直感じゃなくて、自分の過去、いわゆる人生の舞台裏から生まれた、中から出てくる答えであって、上からなんか降ってくることはないです。
もし今、PRという仕事がなくなったらどう思うか?
うーん。っていうか、情報発信っていう世界って、そもそもね、あらゆる企業、個人もそうだけど、人間もそうなんだけど、情報がなかったら全員明日死ぬと思うわけよ。だからこの仕事っていうか、こう情報っていうものがなくなることは絶対にないし、よりよく伝えたいっていう気持ちはみんな当然ね、より効率よく伝えたいっていう気持ちもあるから、なくなるっていうのはちょっと想定はできないけども。
今でもね、とにかくこれからやっていきたい、年齢と共にやっていきたいのは、もう企業よりは個人の成長を共にできる人たちっていうのかな。で、僕は僕に専門分野があるから、その分野でその人と一緒に成長していけるような人たちを何百人も増やしたいっていうことぐらいかな。1人 2人じゃなくて何百人もの人たちの、情報の伝達の方法なり仕組みなりを上手にこう導くことで、みんながちゃんと成長していくような流れを作っていければ、いいのかなとは思ってますけどね。
女性経営者支援への熱意と社会的背景
なぜ女性専門専用なんですかって言われるんだけど、これね、ちゃんと社会的背景を調べれば当然なんです。日本って今 370万社法人があるんですよ。そのうち女性経営者が増えてきたとはいえ 15%。フリーランスの世界で言うと 200 万人のフリーランスがいて、ここは男女比五分五分なんですよ。だけどどちらもそうなんだけどね、女性経営者の廃業率は男性より圧倒的に高い、倍ぐらいある。
これから人口減っていく中で男性経営者どんどん減っていくし、今 1 番多い経営者の年齢帯って70代ですよ。そこで活躍してもらいたいのも女性しかいない。
今の現状で男性と女性が混ざると男性の方が強い。女性がなかなかやっぱり虐げられちゃうので、そういう女性の、それもフリーランスっていう、まだまだこれからっていう人たちに対して、僕が今まで見聞きして教わってきたこと、情報戦略について教えられる。そういったことを僕がちょっとずつでも教えることで、彼女らが廃業せずに事業成長できれば、それはそれで一つの社会に対する僕の貢献になるなっていうことで、あそこだけは女性専用にしてるって感じかな。
ちゃんとね、経営学とか経営理論とか財務とか法務とか、そういったことも面白おかしく学べるようにしています。こういうこと勉強しないと世の中生き残っていけない。
「失われた30年」の当事者として次世代に伝えるべきこと
僕が教わったことを次の世代に引き継ぐ。僕はちょうどね失われた 30 年と共に社会人経験を歩んできたわけですよ。今じゃ失われた 30 年で被害者って言ってる連中も僕の年代にはいっぱいいるんだけど、僕ら被害者じゃないですと。当事者ですと。僕らがダメにしてきたわけですよ。
だから次の世代にそれ引き継いじゃだめだから、僕らが30年間、この失った30年で教わってきたこと、いろんなことをいいところの部分だけを次の世代にバトンタッチしていけばいい。それがだから今やろうと思ってることかな。(了)
聞き手:森内健司
出演者情報
Guest:大久保仁(おおくぼ じん)PRSJ認定PRプランナー
イベントロール:講師/ 司会/ 企画/ パネリスト/ 出演/
活動拠点:日本(東京都世田谷区) /
関心分野:音楽(ジャズ, ロック, ポップス) / スポーツ / ビジネス /
活動拠点:日本(東京都世田谷区) /
関心分野:音楽(ジャズ, ロック, ポップス) / スポーツ / ビジネス /
【自己紹介】
PR業界のはみだし先生こと、おおくぼ じん (2025年4月現在)
「失敗だらけの人生で、成功する方法は知らないが、失敗しない方法は知っている男」
・1967年8月生まれ 男3人兄弟の次男
・B型 175cm 65kg 体脂肪15% (ボクサーロープ 100mダッシュができる50代)
・大阪生まれ、川崎育ち、東京在住 妻と二人暮らし(子どもなし)
・趣味:仕事(仕事以外の友人0人) 身体を動かすこと
・座右の銘:「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らぬ」
・好きな人:失敗から学ぶ人 自ら動く人 未来に繋がる人 自分の話をする人 やってみる人 次の一手を打つ人
・嫌いな人:自慢話が多いヤツ 動かないヤツ 過去にしがみつくヤツ 人脈自慢するヤツ アイデア無いヤツ
幼稚園時代:初の家出で初の補導
小学生時代:成績:中の下 いじめられ、いじめ返す 補導数回 野球
中学生時代:成績:中の下 幼少期を反省して可も不可もなし バスケットボール 新聞配達
高校生時代:成績:下の下 登校少な目の高校生 卒業式出席停止処分 強制卒業 ギター 土木作業員(飯場暮らし)
大学生時代:成績:下の下 最低単位ぴったりで卒業 車関係のバイト
社 会 人:成果報酬の営業一本で外資を含め3社を経験 営業成績だけはそこそこ
36歳で起業も40歳で大けがで会社解散
1.4億円の借財 自己破産せずに返済中(残金約2千万弱返済中)
40歳でPR業界に転身 (株)エージェンシー・ワン合流
43歳でPRプランナー資格取得
57歳でフリーランス
現在:情報戦略を「基本の基礎から教えるPRプランナー」 マーケティングブランディングの違い、PRとアピールとプロモーションの「違いがわかる男」
”経済は、期待と満足で回っている”
”人は、左脳で知り、右脳で選ぶ”
【お仕事】
◆中小企業向けの ブランディングを担える広報部の内製化と人材育成
◆女性フリーランスさん向け 昨日より1%、期待される自分になる『女神の経営会議』運営
女性の起業後支援『女神の経営会議』(10月スタート!)
昨日より1%、期待される私になるためのビジネスコミュニティ 女神の経営会議紹介動画🎥 https://www.youtube.com/watch?v=tnp-3qKn84k
女神の経営会議 ビジターさん募集中🙌
【連絡先 アポイント】
・繋がってただける方へ
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◆運営より
【出演者募集🎉】
使命を持って事業に取り組む経営者・事業家の方、ぜひご出演ください。
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風の時代、混迷を深める今だからこそ、『なぜそれをやるのか』という使命が羅針盤になる。
様々な経営者・事業家の使命を深く掘り下げ、彼らの原点にある想いに迫ります。
成功ノウハウではなく、使命の物語を。 How(どうやるか)ではなく、Why(なぜやるのか)を。
1時間じっくり語り合うことで見えてくる、経営者たちの本音と決断。
彼らの使命を知ることで、あなた自身の使命を見つけるきっかけに。
【こんな方におすすめ】
✓ 自分の使命を探している起業家・経営者
✓ 働く意味を見つけたいビジネスパーソン
✓ 事業の本質的価値を再確認したい方
✓ 深い対話から学びたい方
【語られるテーマ】
・なぜその事業を始めたのか(原体験)
・使命と利益が対立した時の決断
・諦めなかった理由
・次世代に残したいもの etc.
【運営者】
森内ケンジ / 使命の探究家、AI作曲家、Kindle出版プロデューサー
「経営者の使命を伝えることで、一人でも多くの人が自分の使命を見つける手助けをしたい」
これが、このチャンネルの使命です。
🎵チャンネルテーマソング 「Theme of Mission Exploration」 作詞・作曲/森内ケンジ
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